羊女のニュージーランド滞在記

羊女、羊の国のカフェでコーヒーと人生について考える

カフェをめぐった冒険 The Return to RAD in Mt Eden

本日ご紹介するカフェは、オークランドに実は結構あるお金持ちエリアの1つ、Mt Edenの目抜き通り、Mt Eden Villege(マウントイーデン村じゃないよ、ヴィレッジだよ)の入口に位置するカフェ、The Return of RADでございます。

入口どーん!!!

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もうねえ、入口がお洒落。入口だね、入口で決まるね羊女が入れるかどうかは。しかし羊女負けない。いざパソコンの入ったバッグ(古着屋で$7で買ったやつ)を下げ、いざ出陣。金持ちエリアのカフェに入る非金持ちエリア出身の羊女。

羊女がそのカフェに出現したのは平日午前10:45ごろ。ランチ前にも関わらず、お店は白人さんで6割埋まっている。残り1割はカフェ好きそうな個性的お洒落を楽しむアジア人女性お一人様。この時点で羊女既にアウェー。だけれど、気にせず、まずはカウンターでオーダー。

オーダーを取ってくれたのは笑顔が丸っこくてかわいい白人さんの女の子。忙しそうなのに嫌そうな顔ひとつせず、笑顔で対応。バリスタさんはアジア人の男の人。正直、珍しいなって思う。こういう白人さん中心のカフェで、アジア人のバリスタさんというのは。

カウンターのすぐ横にある、アフガンクッキーをオーダーするのをぐっとこらえて、本日のオーダーはDecaf Latteです。

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Decaf。要するにカフェインなしのラテのことです。基本的に50セントから90セントほどの追加料金がかかる。(価格はカフェによってまちまち)。カフェ好きなくせにコーヒーはカフェインなしかよ!とお思いでしょうが、眠れなくなるんですよ、本当に。味はあんまり変わりません。(私だけ?)
使っているコーヒー豆は不明。恐らくは特注の自社ブランド的なものじゃないかなあ。

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という訳で、無事オーダーを終えた羊女の次のミッションは着席。このたび羊女が選んだのは、右手にエスプレッソマシンの見える壁際に位置する2人席ソファ側。羊女がカフェですることと言えば、パソコン、読書、書きもののどれか。店員さんの趣味なのか、はたまた店内に合わせたチョイスなのか80年代ポップスがうすーくかかる店内で、客層をさっとチェックする。パソコン作業は可能だが、火曜日の午前中にお客さんの入り方を見る限りでは、しないほうがスマート。読書、書きものは様子とオーダーしたコーヒーの減り具合と相談して。
店内インテリアは木材を中心にした自然派。タイルや壁のレンガの色味、床の質感など、(おそらく賃貸だろう)物件の持ち味を生かしつつ、かつ最大限にオーナーがイメージした空間作りにこだわったんだろう。流行るから、ではなく、好きな空間の「テイスト」をとことん突き詰めた感じ。柔らかな木目の温かさ。

さて、気になるパワーポイントの位置もチェック。壁際にぽつんと設置されたレジ代わりipadの(羊女側から見て)左側の席の足元に2つ。デザインがすごくかわいい。

こうしている間にもどんどんと増えていくお客さんの合間をぬって忙しそうな店員さんはそれでも焦らず、リラックスしている。白いTシャツにかわいいデザインのエプロンが良く似合っている。常連さんだろうか、エスプレッソマシンの前のスツール席に腰掛けた男性と楽しそうに談笑する。やってくる一人一人をべたつかない距離感で、でもフレンドリーに大切にする。カフェがアジアの国よりもより身近でその分、競争率も高い西洋の国で、流行とは一線をひきながらも変わらない人気を誇るために大切なことを、店員さんの誰もが知っている。そんな感じ。

午前11:15ぐらいでカフェは満席。さすがの羊女もささっとコーヒーを頂いてさようなら。立地と客層の割に居心地が悪くなかったのは店員さんの9割がアジア人だったからだろうか。お客さんの回転率が早いだけに長居は禁物だけれど、お友達とお茶をするには最適なカフェでした。

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The Return of RAD
397 Mt Eden Rd, Mt Eden
駐車場はEden Villageに入る前のロードサイドに停めて歩くのが無難、かなあ。少々坂道を登る必要がありますが、なーに、ご褒美にアフガンクッキーを食べればよいのです。
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←これと似たようなやつ。チャリティ系の古着屋で見つけてガッツポーズ。 ←こんな感じの女の人。もっとだばっとしたコート着てた。

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なぜカフェなのか

かの有名なイギリスの登山家である、ジョージ・マロリーは、なぜ山に登るのかと聞かれて、こう応えた。(らしい)
「そこに山があるから」。(誤訳)

羊女です。カフェが好きです。
大して有名でもないまるまるとした休職(ホリデー)中の羊女は、なぜカフェに行くのかと聞かれて、こう応えた。
「いや、別にとくに理由ないです。」

 いつもそんな感じです。実は。
朝起きて、なんとなくの気分でカフェに行こうと思う。日本にいた頃は、カフェって言うと身構えて、一張羅着て行くところだった羊女も、この国では平気。なんてったってこの国では「カフェ」といわれる店の形態は多種多様だからだ。
まず始めにこのサイトを見ていただきたい。Urbanlist Auckland。
ハイソである、キラキラである、白人が晴れた日にうふふあはは言いながら外でコーヒーを飲むようなカフェのオンパレードである。最近ではEatryなんて言葉も使う。結局のところ夜までやってるカフェである。(でも夜はディナーメニュー頼まないと居辛い。この記事は(たぶん)後ほど(笑))。
しかし、羊女は違う。違うって言うか、羊女的にはその世界に入れてもらうことは全然構わないんだけれど、あちらさんがねえ、うんって言わないから・・・・という感じ。アジア人ですから(笑)というわけで、羊女、基本出没するのはローカルピーポーが日曜の朝にコーヒーのみに行くような庶民派カフェ。

日曜の朝早いカフェです。暇です。オーナーさんの娘だと思われるレジのお姉さん(推定年齢16歳)が、4分に1回の確率で羊女をガン見。それは私が美しいからじゃない。カフェ内に蠢く物体が他にないからだ。直射日光クリティカルヒットの席は、眩しい以前にラップトップの画面が見えない。なんでこの席選んだ私。という訳で羊女、得意のカフェ内大移動。まず最初にバッグで、続いてラップトップ。最後にボールラテを運んで大移動は終了。その間中、背中に若干の「なにしてんだろう、あのひと」と言いたげな不審げなティーンエイジャーの視線を感じるが、気にしない。気にしていたら羊女はできない。

ってそうこうしているうちに、あれよあれよとお客さんが来て、カフェは満員。正直初めてこんなに混んでいるの見た。たぶん昨日のラグビーのせいかもしれない。みんな朝食(というかブランチ)に来ている様子。急におしりがもぞもぞする。だって、羊女ひとりで4人席占拠しているんだもの。ボールの中のラテを見る。まだ80%。出て行くには惜しい。周りをさっと見る。待っている人はいない。まだ大丈夫だ、羊女。挙動不審になるな。
お客さんは見事なまでにコケイジャン(いわゆる白人)。40-70's。見た感じみんなこのあたりに家を持っている人達みたい。典型的中流家庭の人々。ラグビーとフィッシュアンドチップスが好きで、日曜の朝には家族連れ立ってカフェでコーヒーとブランチ。本気で喋られたら何言ってるか全然わかんない系統の人達。移民に対して考えは色々。基本的にアジア人と話す機会があったら、感じのいい大きな愛想笑いをして、それっぽい相槌を打って、That's great, とかWow, it's beautifulとかいってくれるけれど、その根本に、東洋とは相容れない何かをもっている。そういう感じの人々。別にそれは悪いことじゃない。西洋の国ある程度暮らすとなんとなくわかる、差別とも違う不思議な感覚。ただ、西と東の大きな文化の違いだと思う。
カフェはそれを繋げている。私はそう思う。すくなくともこのカフェは。

私の今居るこのカフェは昔、違うオーナーだった(と思う)。たぶん、スペインとかギリシャとか、もしかしたら中東かもしれないそういう感じの人。一度だけコーヒーを買ってHave here(飲んできます)と言ったけれど、持ち帰り用カップに入れられて、出て行け、と言わんばかりの扱いだった。羊女はアジア人だが、そういう扱いを受けるのはあまりなかったので面食らったのを覚えていると共に、なんでえ、けっ、お前らだって先住民から見たら移民でえ、と思ったのを覚えている。それでも何でか2度目が行って、覚えているのが、その時は、入った瞬間に肌で、雰囲気が変わったのが分かったこと。あれー、なんか居心地いいな、気持ちいいな、そうおもったらオーナーが変わっていた。アジア人の女性。でも英語に訛りがなく流暢だから、たぶんこちらで育ったか、こちらが長いか。
すごく感じが言い訳ではないけれど、見ると「ああ、来たね」という感じで微笑んでくれる。店員さんも好きだ。メガネをかけた白人の若い女性のバリスタさんは、私のオーダーの細かいところまで覚えてくれる。ラテボウル、ソイ、デカフ。だから私もその人がいるときは、それをオーダーする。なんかそこでオーダーを変えるのがちょっと申し訳ない気もして。
彼女の動きは早くない。でも、とろいわけじゃない。テキパキ、でも丁寧。一人一人のお客さんの顔を見て、まず微笑んで、一呼吸おいて話し始める。そういうのって、自分の動きに自信がないとなかなかできないし、余裕だって要る。一朝一夕じゃなくて、その人の人生が出る。そしてたぶん、カフェそのものにも。

オーナーが変わったあとで、一番感じたのは、「ついに」って言葉だった。ずっとカフェが好きで、「ついに」持ったのかもしれない。フランスが好きみたいで、メニューもそれっぽい字体で書いてあるし、ペイストリーやパンがフレンチ系だ。(多分、フレンチ系パン屋が出している冷凍のセットをオーブンで焼いたもの)。メニューにクレープもある。地域のイベントどの案内を置く棚に、フランス系のイベントのパンフレットが置いてある。そこまで手が込んでいる訳でもないけれど、出来る限りで自分の好きなものを追求していく姿勢が好きだ。中途半端といってしまえばそれだけだけれど、人間だって、そうだろう?なりたい人間に自分が出来る範囲で頑張っていく。たまに完ぺき主義者がそういう人を笑うけれど、いいじゃない、それで、と私は思う。好きで、なろうと頑張っている。自分のリミット(経済的、精神的、現実的)も知っている。すばらしいことじゃない?

お客さんだってそんな感じ。ぎりぎりの生活をしているわけではないけれど、余裕があるわけでもない。ただ、自分の人生は最大限に楽しみたい。晴れた日は外に出て、家族や友達と過ごして。自分の出来うる限り最大限の好きなものを集めて、楽しんで。他の人が言ういいものじゃない、自分が本当に好きなものを好きなように。

どことなくそれは、二人でいてもお互いにスマホ見あって、かと思ったらセルフィして、誰かが言うような人生を自分の人生のように歩いて、誰かの言う価値のあるものをかき集めてまだ足りないと嘆いているような、(ごく一部の)人とは違う、本当の意味で身の丈にあった人生。縮こまらず、背伸びせず。等身大で生きる、自然体で生きるということ。だからこそ、人に優しくあれる。少なくともこのカフェで私は、微笑まれることはあっても、意地悪はされない。

90歳を超えているだろうか、よぼよぼのおあちゃんをつれたカップル(といっても60歳超えているかんじ)がくる。おばあちゃんが本当にゆっくり座るのを、手を貸して微笑みながら手伝ってあげている。そこにタイミングをみて、バリスタのお姉さんが優しそうに笑いながらメニューを運ぶ。何も言わない。じっと待たないし、さっとおいて、すっと去る。決まったらくらいになったらまた来ますね、その動きがそういっている。手伝いすぎず、冷たすぎず。違ったものを受け入れて、その中で自分の好きなものと調和して人生を生きていくこと。
カフェはそういうことを私に教えてくれる。

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